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November 06, 2004

河合奈保子・あるばむ

 河合奈保子にとって、アイドルからポップスシンガーに大きく舵を切ることになった、エポックメーキング的な作品。

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 アルバムの(当時はLPなので)A面の作詞をを竹内まりやに、B面を来生えつこ/来生たかおに、それぞれ曲の制作を依頼した、いわゆるコンセプトアルバムの形態をとっている。彼女はアルバムにおいて、コンセプトを前面に打ち出した作品を多く発表しており、「あるばむ」は、その最初の作品であるといえよう。

 A面B面とも、才ある作家の色合いを強く印象付ける作品群であるが、秀逸なのはB-1にある「浅い夢」である。来生たかおのデビューアルバムに収録された名曲(しかも1曲目)のリメイクであり、奈保子ちゃんも相当気合が入ったものと想像に難くないが、曲調はいたって穏やかであり、原曲の味わいを残しつつも、つややかさを含んでいる。

 A-4 「砂の傷あと」は竹内まりや作詞、林哲司作曲である。青春の苦い 1ページを切り取った、せつない物語を綴っていて、奈保子ちゃんは、ティーンエイジの心情を、積み上げるように歌っている。「もう帰らないのね」 そう、青春の熱い一瞬は、決してもう帰らないのだ。

 全10曲、試聴すれば上質なポップスであることが実感できよう。それは、所詮アイドルだからという、おざなりな作りは微塵も伺えない、まことに丁寧な作品であるからだ。そして、奈保子ちゃんのボーカルが、これらの作品に若々しい華をそえている。

 いまでも、ため息がでます。この「あるばむ」を聴くと。

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Comments

「浅い夢」いいですよねえ。
来生さんのオリジナルもいいですが、奈保子さんの歌声で聴くと声の艶とか、ぞくっときます。後に来生作品を多く歌われるわけですが、この路線がもっと全面に出ても良かったかな、なんて思うのは後追いの戯言でしょうか(笑)

※ウチのブログのサイドバーからリンクさせていただきました。これからもどうぞよしなに・・・

Posted by: MARU | November 09, 2004 at 12:33 AM

MARU さま
 いわゆる「来生節」のきいた曲のほうが、書き下ろし作品よりも、原曲との(いい意味で)微妙な差異があって、聴いていて楽しいと思います。なんていうのかな、たかおさんの男の艶っぽさを、奈保子ちゃんがきれいに消したあとで、自分の艶を載せて歌う感じ、というのでしょうか?

P.S. サイドバーリンクありがとうございます。MARU さまサイトから流れてきた方が楽しめる二次会サイト (^^; を目指し奈保子ちゃんやみゆきさん、そして世間のいろいろなものを書いてみたいと思います。これからもよろしくお願いします。

Posted by: ひらりん | November 09, 2004 at 05:36 AM

どうもココログからはTBが拒否られているのですが。。
記事を引用させて頂いています
http://canariya.org:8080/wordpress/index.php?p=184

Posted by: santaro | January 28, 2006 at 10:52 PM

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